VinoPedia

Verdicchio

ヴェルディッキオ

ヴェルディッキオ (Verdicchio)
                                                                                                                                                                                                                                                                       
ブドウの種別
歴史/概要/解説 歴史:マルケ州とヴェルディッキオには歴史上深い繋がりがあると考えられるが、古い書簡が残っておらず起源は不明である。中世後期になると、修道院へのブドウ畑の寄進や名義変更を証明する書類が数多く残っており、その畑でヴェルディッキオが栽培されていたと思われる記述が見られる。1569年の書類に初めて「ヴェルディッキオ」という呼び名が確認され、10年後にマテリカ出身の公証人のニコロ・アットゥッチ氏はヴェルディッキオが地元のブドウ品種であると明言した。
17世紀にブドウ品種学者ミケーリ氏はヴェルディッキオについて研究を重ねたが、ワイン用のブドウ品種として認められたのは18世紀の終わりであった。19世紀の終わりに、ブドウ品種学者ディ・ロヴァゼンダ氏は「マルケ州の最も重要な白ブドウ品種はヴェルディッキオである」と明言した。その後1970年にイタリア全国ブドウ品種記録書に登録された。
1991年より、ヴェルディッキオはTrebbiano di Soave(トレッビアーノ・ディ・ソアヴェ)あるいはTrebbiano di Lugana (トレッビアーノ・ディ・ルガーナ)と同じ品種だと考えられ始めたが、より深い研究の結果、同一のDNAを持つことが証明され、親類だと推定されていたヴェルデカ、ヴェルディーゾ、ヴェルデッロ、ヴェルデア、トレッビアーノ・トスカーノは無関係であることがわかった。
名前の由来に関してはほぼ明確で、イタリア語でVerde(ヴェルデ)は緑色の意であり、この品種は成熟しても緑がかったままであり、またワインにも緑色のニュアンスが現れるため、ブドウの色そのものからきていると考えられる。

房:房の大きさは中程度で、ピラミッド形あるいは円筒円錐形。比較的密着しており、1つか2つの岐肩を持つ。果粒も中程度の大きさで、円形。果皮は薄いがしっかりしている。黄色がかった緑色で、表面が蠟質の白い粉で覆われている。内陸のエリアではゆっくり成熟し、10月上旬に収穫される。イエージのエリアでは収穫が9月下旬から始まる。

葉:葉の大きさは中程度で、五角形で三裂か五裂している。上部はでこぼこしており、濃い緑色。
栽培面積(ヘクタール) 2386 ha(2010)
シノニム Turbiana/Terbiana/Verzello/Trebbiano di Lugana/Trebbiano di Soave/Verdone/Verdicchio Dolce/Verdicchio Vero/Marino/Peloso/Marchigiano/Trebbiano Verde/Uva Aminea/Uva Marana/Verdicchio Giallo/Verdicchio Stretto
原産地呼称 DOCG Castelli di Jesi Verdicchio Riserva/DOCG Verdicchio di Matelica Riserva/DOC Verdicchio dei Castelli di Jesi/DOC Verdicchio di Matelica/DOC Esino/DOC Marino/DOCColli Maceratesi/DOCColli Pesaresi/DOC Controguerra
ワインの特徴 しっかりとした塩味に対し、際立って酸が印象的なものは少ない。共通しているのは余韻のミネラル。全体を通して、派手なイメージはないものの、喜ばしい味わいのものが多い。熟成に木樽を多用せずとも、品種本来の果実味と塩味・苦味などの個性があるためバランス良く仕上がりやすい。
香りの要素 シンプルなスタイルのものには、グレープフルーツ、レモン、ライムなどの柑橘系の香りにディルやフェンネルなどのハーブ香が表れる。熟度の高いものは、洋梨や桃のシロップ漬けにアーモンドなどのナッツ類の苦味が感じられることが多い。
Vino Hayashi
サジェスチョン
(アッビナメント)
Risotto ai Gamberi di Fiume(ザリガニのリゾット)/Seppie Ripiene(イカの詰めもの)/Alici a Scottadito(イワシの香草パン粉焼き)/Fettuccine ai Frutti di Mare(魚介のフェットチーネ)/Coniglio in Porchetta (うさぎのポルケッタ)/Vincisgrassi Bianchi(マルケ風ラザーニャ)/Zuppa di Cozze(ムール貝のスープ)/Ciauscolo(ソフトなサラミ)/Olive all'Ascolana(オリーブの肉詰めフリット)
ロースト・チキン/メカジキの香草グリル/エビの串焼き/タイのホイル焼き/鶏肉のテリーヌ/おでん/ちらし寿司/中熟成のフレッシュチーズ。
top_btn