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Pigato

ピガート

ピガート (Pigato)
                                                                                                                                                                                                                                                                       
ブドウの種別
歴史/概要/解説 歴史: ピガートはリグーリア州の白ブドウ品種で、アルベンガとインペリアの間の地域で、海岸沿いと内陸の谷間の両方で栽培されている。その名前は、リグーリア地方の方言で斑点を意味する「ピガウ」に由来し、熟したブドウに現れる褐色の斑点にちなんでいる。
ピガートの起源は古代ギリシャ北東部テッサリア地方にあり、17世紀頃にリグーリアに持ち込まれたとする説がある。
一方で、ピガートとヴェルメンティーノはおそらく同じブドウだと考えられている。それぞれの特徴が非常に似ているため、自然変異しリグーリア西部のテロワールに溶け込んだものがピガートであるとするものである。しかしながら何年にもわたる研究の結果、学者たちは特定の結論に達していない。そのため、リグーリア州の多くのワイナリーは、同じ品種の可能性を持ちつつも、この2つの品種を別々のものとして栽培し、2つの異なる銘柄としてワインを生産している。スペインからコルシカ島へ、そしてリグーリアへとこの品種が移動していったと、Acerbi氏の著書(1825年)、『ブドウ品種官報(1881年)』、農業省の書簡(1897年)などに書かれているが、「ピガート」という名前は登場せず、現在最も広くヴェルメンティーノが栽培されているサルデーニャでもそれについて語られることはない。
1970年にイタリア全国ブドウ品種記録書に登録された。

房:果房は中くらいかやや大きめの円柱形あるいはピラミッド形。実の付き方はまばら。果粒はやや大きめの球状で、果皮は丈夫でしっかりと蝋粉に覆われている。色は日当たりに左右され、緑がかった黄色~琥珀がかった黄色。成熟は通常9月下旬。

葉:サイズは中~大きめで、五角形で五裂している。葉の表面は無毛。

外観:グリーンがかった中程度~やや淡いレモンイエローの色調。粘性はやや強い。
栽培面積(ヘクタール) 264 ha
シノニム Vermentino/Favorita/Pigau/Picatum
原産地呼称 DOC Riviera Ligure di Ponente
Vino Hayashi
アナライズ
糖度 7.03%
酸度 0.59%
塩分濃度 0.05%
※Vino Hayashiが試飲した9本の平均値
ワインの特徴 白い花、黄桃や熟したアプリコット、はちみつ、地中海灌木やハーブ、麝香やヨードなどのアロマが特徴的。適度な酸味とほどよいボディ、ミネラルが印象的。フィニッシュにはアーモンドのような心地よい香ばしさが感じられる。熟成のポテンシャルがあり、数年の瓶内熟成を経ると海藻や炭化水素(灯油のような香り)、松脂など複雑なニュアンスが加わる。
香りの要素 香りは豊かで、フルーティーでフローラル。ハーブとミネラルの要素もある。果実の香りは、桃(白桃~黄桃)、アプリコット、ゴールデンデリシャスなどが中心となるが、柑橘類のトーンもある。また、香水のようなムスク、さまざまな白い花(やや黄色の花も)、ローズマリー、セージ、タイム、ミントなどのハーブも感じられた。鉱物的なミネラル、また海のニュアンスを感じるものもあった。
Vino Hayashi
サジェスチョン
(アッビナメント)
Antipasti di mare(魚介類のアンティパスト)/Pasta al pesto(ジェノヴェーゼソースのパスタ)/Pesce alla griglia(魚のグリル)/Branzino alla ligure(リグーリア風スズキのソテー)
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