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Lumassina

ルマッシーナ

ルマッシーナ (Lumassina)
                                                                                                                                                                                                                                                                       
ブドウの種別
歴史/概要/解説 歴史: ルマッシーナは、かなり昔、14世紀頃にはすでに栽培されていたと考えられており、リグーリア原産とされる。初めて詳細な記録が見られるのはディ・ロヴァゼンダ氏による1877年の文書で、そこではジェノヴァが発祥と語られている。しかしながら、のちの第二次世界大戦後の数十年の間に広く普及したのは、ジェノヴァではなくサヴォーナ県においてであった。
16~17世紀頃には、土着品種のボスコ種とブレンドされて醸造されることがほとんどで、いわゆる「祖国の酒」として捉えられていた。
「Lumassina ルマッシーナ」という名前はリグーリアの方言でカタツムリ※を意味する。この品種は早くに芽が出るものの晩熟であることから、『ゆっくり=カタツムリ』という発想が生まれ、そこから名付けられたという説がある。また、地元では伝統的に、「Lumasse ルマッセ」と呼ばれるカタツムリの郷土料理に、実際にこのブドウから造られたワインを合わせるという。ルマッシーナ種は皮が薄く、食用にも向いているのが特徴である。
1970年にイタリア全国ブドウ品種記録書に登録された。

房:果房は中程度~大きめのピラミッド型で、密着しており二つか三つの岐肩を持つ。果粒は中くらい~小さめで長球型。果皮は黄緑色で薄く、蝋粉で覆われている。9月下旬に成熟する。

葉:中程度の大きさ、円形またはくさび形で、三裂している。

外観:濃淡は中程度のレモンイエロー色でわずかにグリーンがかっている。一部に濃いものもあったが、独特の醸造や熟成の影響によるものであると考えられる。粘性は弱い。
栽培面積(ヘクタール) 98 ha
シノニム Buzzetto/Matosso
原産地呼称 IGT Colline Savonesi
Vino Hayashi
アナライズ
糖度 6.40%
酸度 0.79%
塩分濃度 0.06%
※Vino Hayashiが試飲した7本の平均値
ワインの特徴 ルマッシーナのみで造られるワインは非常に珍しく、たいてい他の土着品種とブレンドされ、ワインに酸と花のアロマを与える。100%で造られる白ワインは、香りが良く心地よい早飲みタイプのものとなることが多い。また、スパークリングワインにも適している。麦わら色をしていて、繊細でハーブの香りのニュアンスがあり、味わいにもアロマの要素が感じられ、しっかりとした酸が印象的である。
香りの要素 香りは繊細で、レモン、グレープフルーツなどの柑橘類、青りんごなどから、より熟度の高いものは洋ナシや桃などがある。白い花やフレッシュハーブの香りも共通項だ。はちみつや蜜りんごのような甘い香りを持つものもあった。潮風のような海のニュアンスも感じられた。
Vino Hayashi
サジェスチョン
(アッビナメント)
Farinata(ファリナータ)/Fritti di pesce(魚介のフリット)/Verdure ripiene(野菜の詰め物)/Lumache al verde(カタツムリのイタリアン・パセリソース)/Alici impanate e fritte(イワシのパン粉揚げ)
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