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Cortese

コルテーゼ

コルテーゼ (Cortese)
                                                                                                                                                                                                                                                                       
ブドウの種別
歴史/概要/解説 歴史:コルテーゼは土着の白ブドウ品種で、17世紀にはすでにピエモンテ州で普及していたと言われている。主な栽培地域はピエモンテ州(アレッサンドリア、ノヴァ―ラ、トリノ)の他に、ロンバルディア州、ヴェネト州である。その起源について立証できる資料は今のところ見つかっていないが、主産地であるピエモンテ州東部のアレッサンドリアもしくはノヴァ―ラと考える研究者が多いようだ。
1614年、アレッサンドリア南部にあるモンフェッラート城の地下室で発見された目録にコルテーゼが収められていた、これが最初の歴史的記述である。次いで1659年、モンフェッラートから約30㎞離れたルデオ城でブドウ畑を管理していた農夫が、領主のクレメンテ・ドリア侯爵に宛てた書面でコルテーゼのブドウの木について言及している。
科学的な記述としては、1875年ブドウ品質研究家のピエルパオロ・デマリア氏とカルロ・レアルディ氏の『アレッサンドリア県のブドウ品種学』でコルテーゼ・ビアンコと書かれたことによってこの品種名が普及したようだ。方言ではCorteis、Courtesia、Courteisと呼ばれていた、という記述もある。さらに1960年にジョヴァンニ・ダルマッソ教授らの『イタリアで栽培されている主なワイン用ブドウ品種vol.1』にもコルテーゼの記述がある。
このようにコルテーゼは19世紀終わりまでピエモンテ州で広く栽培されていたが、フィロキセラによって壊滅的なダメージを受け、世界大戦も重なり、忘れ去られた時期もあった。
しかし1950年代に、マリオ・ソルダーティが『舌鼓を打つ』というアンソロジーを出版し、“緑あふれ、和らぎ、愛おしさが交わる場所、これが私の育ったガヴィの丘…“と書き綴り、コルテーゼは再興の機会を得た。
1970年にイタリア全国ブドウ品種記録書に登録された。

房:果房は、中程度からやや小さめで長円錐形。1つもしくは2つの大きな岐肩を持っている。着粒密度はやや高め。果粒は中程度でわずかに楕円形。果皮は薄く、明るい黄緑色。通常9月半ば~下旬に成熟する。

葉:葉の大きさは中程度か大きめ、五角形で5裂。表面に毛はなく滑らか、深緑色。

外観:全体にややグリーンがかった淡いレモンイエロー色(麦わら色)で、粘性はやや軽め~中程度である。輝きは強いものが多い。
栽培面積(ヘクタール) 2,953 ha
シノニム Bianca Fernanda
原産地呼称 DOCG Gavi/DOC Colli Tortonesi/DOC Cortese dell'Alto Monferrato/DOC Monferrato/DOC Piemonte/DOC Garda/DOC Oltrepo' Pavese/DOC Custoza
Vino Hayashi
アナライズ
糖度 6.56%
酸度 0.62%
塩分濃度 0.05%
※Vino Hayashiが試飲した12本の平均値
ワインの特徴 ワインの色は麦わら色で、白い花、ハーブ、ミネラルの香り。レモンのような酸味とミネラルでキリっとしたドライな印象が一般的です。その特徴的な酸味を抑えるために木樽を使用する造り手もいれば、それを活かしたスパークリングワインも造られる。
香りの要素 香りは繊細で、レモンの香りがベースにあり、ライムや青リンゴのような清涼感を感じる果実から赤リンゴや洋ナシのような成熟度の高さを思わせる果実まで幅がある。スイカズラやジャスミンのような白い花、若
草、セージ、ディル、カモミールなどのハーブの香りは大方感じられ、さらに生アーモンド、揮発油の香りを持つものもいくつかあった。また貝殻や火打ち石などのミネラル系の香りも存在した。
Vino Hayashi
サジェスチョン
(アッビナメント)
Tagliolini al Tartufo (トリュフのタリオリーニ)/Cima alla Genovese(チーマ アッラ ジェノベーゼ)。
魚介のパスタ/アンチョビのフリットなど。
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